登壇したよ〜
登壇したよ〜。
技術プロダクトのDevRelとカスタマーサクセス / DevRel and Customer Success in Technical Products - Speaker Deck
貴重な機会をありがとうございました!(聴いてくださった方も!)
CREsじゃなくCREingについて
CREs(Customer Reliability Engineer)じゃなく、CREing(Customer Reliability Engineering)について、最近またぼんやりと考えてる。あ、これはあくまで私個人のものであり、所属する組織の見解を代表するものではありません!
- 日本語に直訳すると
顧客信頼性エンジニア
顧客信頼性エンジニアリング
となり、多くの場面で「(自分たちの事業等に対する)顧客からの信頼性に対して責任を負う」といったように解釈されやすいし、当事者もそう解釈しやすい(それはそれで大事なことではある)が、 - もしCREingというものがあるとすれば、それは「このお客さん(お客さんの集合)は、今こういう状態である」「私たちのお客さんってこうだよね、だからooしていこう、そうすればこうなるはず」「自分たちにとって正しい顧客はxxで、今後ooすることによってさらに双方(顧客と自社)にとってプラスとなるはず」......といったところ、「顧客(各顧客)に対する様々な判断の信頼性」を担保したり、それを可能にするための技術や取り組み、ではないだろうか
- 同じようなニュアンスで、「自分たちの顧客の解像度(を高める)」という表現を使うこともあった
- そう考えたとき、その大部分はすでに「カスタマーサクセス」という形で体系立てられているのでは〜??とも最近感じてる(なので最近はひたすらカスタマーサクセスについて学んでいる)
- カスタマーサクセスのなかで良しとされていること・プラクティスとされていることのなかで、「うお〜〜CREingっぽい〜〜」と思うこと、もしくは「(同じxREである)SREingっぽい〜〜」と感じることを挙げてみると、
- カスタマーヘルススコア
- 顧客が健全な状態かどうかを知るために、顧客ごとに健康状態をスコア化したもの。
- スコアの元となるものは、プロダクトの利用状況やNPSへの回答状況、メールの開封状況や解約済みの顧客に共通してみられる傾向、ひいては担当者の肌感を数値化したものなども含めたデータ(これらは事業によって最適なものは変わる)。
- また、それを参考にして顧客に対して取る行動を決定する。
- カスタマーサクセス成熟度レベル(★)
- カスタマーサクセスの成熟度レベルを以下の4段階に定義。
REACTIVE
- まずはこの状態から始まる。別名「場当たり対応」
INSIGHTS & ACTIONS
- 場当たり的なカスタマーサクセス活動の結果、蓄積されたデータをもとにカスタマーサクセスの活動がフレーム化された状態。
OUTCOMES
- 自社のサービスを使って顧客を成功に導けている状態。この状態のカスタマーサクセス組織には明確に事業貢献成果が表れている。
TRANSFORM
- 全顧客に対し、自社の考案したカスタマーサクセスの方法論を使って、
関係構築 -> サクセス
というフローが確立できている状態。 - カスタマーサクセスが事業を牽引している状態。「自分たちのカスタマーサクセスの勝ちパターンを持っている」状態。
- 全顧客に対し、自社の考案したカスタマーサクセスの方法論を使って、
- カスタマーサクセスをスケールするためのテクノロジー(★)
- 顧客マスター管理
- プロダクト利用状況の可視化
- ROIの可視化
- 顧客情報の収集・レポート
- カスタマーフィードバックの受付
- カスタマーコミュニティ
- データ統合の仕組み
- ヘルススコアモニタリング
- カスタマーサクセスマネージャーのワークフロー管理
- . カスタマーサクセスマネージメント
- . ナレッジベースとデリバリーシステム
- SREは「ソフトウェアエンジニアに運用機能を設計するように依頼すると起こりうること」だとされている(Benjamin Treynor Sloss)けど
- CREについても、顧客に対するそれと同じであるべきなんじゃないか、とか
- カスタマーヘルススコア
- 上記のような方向性とはちょっと毛色は違うかもだけど、「プロアクティブな対応を可能にする」「プロダクトのエフォートレス化・セルフサービス化を実現する」みたいなところにも "エンジニアリング" をビンビン感じる
上記で ★ を付記しているものは、いずれも「カスタマーサクセス実行戦略」(山田ひさのり・著)に書いてありました。めちゃくちゃ良かったのでみなさんもぜひ。

- 作者:山田 ひさのり
- 発売日: 2020/07/15
- メディア: Kindle版