ウオオオオオオ!!!
— a-know | Daisuke Inoue (@a_know) 2020年2月5日
はてなのCREが新たなステージに突入するぞ!! https://t.co/itwjrAu9ae
上記の引用リツイート元のツイート主である id:syou6162 は、社(はてな)の同僚なのですが、この2月から、僕と同じ職種・CRE(Customer Reliability Engineer)になってくれることになりました。
元のツイートにある通り、彼はこれまで、はてなのアプリケーションエンジニアとして、Mackerelのサービス開発、特にロール内異常検知に代表されるような機械学習アルゴリズムを活用した機能開発を担当していました。そんな彼が、CREという職種に魅力や可能性を感じてそこにベットしてくれたこと、大変うれしく思うと同時に、はてなでのCREという職種の立ち上げに携わった者として、これまでにない責任感を覚えています。
なにより、これまでは「今あるCREの形に共感し、CREになってくれた人が、CREという職種そのものを形成し変化をさせてきた」という色合いが強かったのですが、今回彼を仲間に迎えることで大きな変化が必ず起きるだろうということを、僕はどこかで確信しており、それもまたとても嬉しく思っています。
また、これまでずっとはてなのCREを引っ張ってきてくれた id:missasan が、この度マネージャー職となってCREチームを取りまとめてくれることにもなりました。
2月からサブディレクターという役職になったんだけど、どうしてもサブディレクターをサブディレクトリって言い間違う
— みっささん(id:missasan) (@mur_ms_) 2020年2月5日
上記のツイートは若干おもしろツイートになっていますが、いつもポジティブに前に進むことを考えてくれる id:missasan を、僕も微力ながらサポートしていきたい所存です。
上記のとおり、この2月からはてなのCREチームは「新生CREチーム」といって良いと思っています。そんな「新生CREチーム」の拠り所となるようなものが欲しい。......といった思いから、ということもあるのですが、それより前、昨年夏くらいからずっと「"今のCRE" "これからのCRE" の柱、みたいなものについて言語化したい」ということは考えていて、それこそずっと考え、探し続けていたのですが、それが最近になってようやく「これかな」というものに定まった感じがあります。大きな変化があった今というタイミングで、これを目に見えるところに書いておきたいと思います。
「はてな の CRE の今」を表すキーワード、もしくは、大事にしたいこと
は、以下の4つです。
- エンジニアリング
- カスタマーサクセス
- プロダクトサクセス
- データドリブン
それぞれについて、以下で少し掘り下げます。
エンジニアリング
「技術が好き」ということを「はてなバリューズ」として掲げているはてなでは、いわずもがな、という感じですが。ただ、今回の文脈で「エンジニアリング」が指す範囲は結構広いイメージで、「コードを書いて問題解決!」といったものばかりではなく、「大きな問題を小さな問題に分割して、それぞれの解決策を組み立てること」(リーダブルコード 第10章 にもある言葉です)を意識してやっていきたいね、というニュアンスです。
カスタマーサクセス
「カスタマーサクセスは、特定の誰かがやればいいものではない」ので(実はこれは id:missasan の受け売りです)、CREだけがこれを担えばいいというものでは決してない、というのは前置きしておきつつ。
SaaSやクラウドサービス(買い切りモデルではなく、リテンションモデルのプロダクト)の利用がますます広まっていく世の中において、カスタマーサクセスという分野は今後幅広い職種(エンジニアも含めて)に問われる素養の一つになってくると、僕は確信しています。はてなのCREは、チームや組織において、カスタマーサクセスを牽引・推進していく役目を担ってもいい、と思っていることもあり、これを4つのうちの1つに据えています。
プロダクトサクセス
これ、ワーディングはだいぶ迷ったんですが。もしかしたら、そのワードの印象から、「プロダクトの売上にダイレクトに貢献するぜ!」みたいな印象をもたれるかもしれませんし、まぁそれも最終的に目指すところとしては間違ってないとは思うのですが、どちらかというと「カスタマーに成功してもらう、そのための活動をおこなう」のと同じく、「プロダクトに成功してもらう、そのための活動をおこなう」的なニュアンスです(「プロダクトの成功」についての僕の考えとかも、今後書いていけるとよさそうですね)。
リテンションモデルでは、そもそもプロダクトが良いものであることは第一条件であるとされていることに加えて、リテンションモデルの成功(=顧客がプロダクトに満足し続け、サクセスを収め、その結果として継続的に長く利用してくれること)には、プロダクトが日々良いものに発展しつづけることは必要不可欠です。エンジニアリングのバックグラウンドもあり、顧客との接点も持つCREがこの役目を担うことの意義は大きいのでは、と考えます。
データドリブン
実は、id:syou6162 が前期、CREに転換する以前より集中的に取り組んでくれたことに「データ分析基盤の整備」というものがあったのですが、その取り組みによって、いかにこれが大事なものであるのかということに、改めて気付かされました。
ここは、CREとして取り組んでいくべき・チームや会社全体に布教していくべき領域で、これによりプロダクトを牽引することができる・それにより大きな成果が挙げられるところだと思っています。自分たちが採った施策の効果測定だったり、Reliability の対象である顧客(世界中にたくさんいる!)の解像度を上げる、担保する、という意味でも、欠かすことのできないファクターでもあるでしょう。また、その性質上、どうしてもプロダクト付になりやすいCREなのですが、この領域においては、SREなどと同じく、全社横断的な位置づけのチームとして存在感を示しやすいのでは?という野望もあります。
以上です
どちらかというと今はむしろスタートラインで、これから様々な形で上記の4つを体現していかなければいけません。これらを大事にした結果、どういうことをやったのか・できたのか、そこから得た学びはどんなもので、どんな成果が得られたのか。といったことは、これから継続的にアウトプットしていく義務に近いようなものを感じています。はてなのCREの今後にご期待ください。
Mackerelチームの一員として働き始めて3年半ほどになりますが、個人的な感覚では、過去最高に士気が高まっている感じがあります。CREに限らず、あらゆる職種で一緒に Mackerel をグロースさせていく仲間を募集していますので、興味を持たれた方はぜひお気軽にお声がけいただけたらと思います。
補足
僕たちがCRE職を立ち上げて2年と少し、他の多くの会社でもCRE職が設けられるようになりました。ここに書いたのはあくまで「"はてなのCRE" として大事にしたいこと」であり、会社が違えばこれもまた違ってくるものではないかなと思っています。そして、ぜひ他社のCREの大事にしたいことを知りたい、とも思っています。あなたの会社のCREが大事にしたいこと、ぜひ教えてください!