先月の上旬、自分が所属するプロダクトチームにおいて、自らスクラムマスターとなりそれに専念することにした、ということは、ぼく自身についての月報でもある じぶん Release Notes (ver 0.34.1) - えいのうにっき に書いたとおり。
で、これもまたその月報に書いたことではあるんだけど、スクラムマスターになるにあたって僕自身、まだスクラムというものがはっきりと掴みきれていない感覚があった。なので、会社の蔵書としてあった、「スクラムの全体像が理解できそうだなー」というかんじの本を手にとった。それが「スクラム実践入門」。(この時点では、SCRUM BOOT CAMP THE BOOK と アジャイルサムライ−達人開発者への道− の2冊は読んでいた)
スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: 貝瀬岳志,原田勝信,和島史典,栗林健太郎,柴田博志,家永英治
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2015/03/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これをただ読むだけでもまぁよかったのだけど、ぼくがこの本を読むのを通じてぼく以外の人の理解も進んじゃったりしないだろうかという下心も出てきてしまい、結果、その読書メモを会社の Qiita:Team に書きながら読書をする、というスタイルを取ってみた。
結果、読書のスピードが超絶遅くなり、200ページちょっとの本を読み切るのに1ヶ月以上も掛かってしまったのだけど、でもまぁ、読書メモを書きながらの読書は、結構頭に入るし残るからこれはこれでアリだな、と思ったりなどした。
当初頭を覗かせた下心(ぼく以外の人のスクラムについての理解も進んじゃったりしないか、という)は結実したのかどうかはわからないし、敢えて確かめようとも思ってはいないけど、200ページちょっとの本を読んだだけなのに何故か僕はいま大きな達成感を覚えているので(笑)、本を読んでの全体的な感想をここでも書いておきたい。
「スクラム実践入門」をじっくり読んでの感想
- 全てのスクラムイベント、スクラムの作成物は、お互いがお互いの意義を補い合うようなものになっている、と感じた
- スプリントプランニング(そのスプリントで取り組むプロダクトバックログアイテムの選定も含む)にもプロダクトオーナーが参加するからこそ、プロダクトオーナーに対するスプリントレビューにも実施の意義が増す、とか
- どの会社のどの実例でも、取り入れ始めはとても苦しい物だった様子。
- 苦しいから、といってやめてしまったり、部分的にやらなくなってしまうと元も子もなくなってしまうので、そこは堪えるべきだなぁと。
- 今までスクラムの文化がなかったようなところでは、「基本的にはまず全てをそのまま取り入れてみる」のが良いと感じた。
- 「スクラムを構成するスクラムイベント」と、「スクラムを支えるプラクティス」は別。
- 例えば、「スプリントレトロスペクティブ」は前者、「KPT」は後者。
- 後者については、今後も様々な物事を見聞することで引き出しを増やせそう。
- 先入観で好き嫌いしたりするのではなく、いろんな人と話し、いろんな事例を知りたいと思った。
- スクラムチームを構成するメンバーも、スクラムについての知識があると良いのは確かにそうだが、やはりまずはスクラムマスターである自分がスクラムについてしっかりと腹落ちさせ、「スクラムマスター」という一つの独立したロールをしっかりと振る舞えることが大事。
とまぁ、
そんなかんじ。
まだまだ読める本はたくさんあるけれど、一旦はこれだけの武器で、目の前の問題に立ち向かってみたい所存。