こういうのって、「はてなに入って良かったと思っている○つのこと」みたいな感じでまとめて書くことができたらそれが一番なんだろうなということは薄々わかっていて、そして入社してから今日までの間に「良かったな」と感じたこと全てをまとめればきっとそれもできなくはないとは思うんだけど、そういう実感って得てして儚いもので、すぐに自分にとって「当たり前」なものになってしまう。儚い。
今日ふと噛み締めた(そしてこのエントリで書こうと思っている)「よかったという実感」もその点ではきっと一緒なんだけど、そうやって全てを「当たり前」にしてしまうことに、と急にもったいないような感情に襲われたので、「はてなに入って良かったと思っていること」というタイトルで、これから書くひとつのこと以外にももちろんたくさんあるんだけど、今日のところはこれ一つで勘弁してくださいという感じで、長い前置きは終わり。
で、その今日ふと噛み締めた「はてなに入って良かったと思っていること」なんだけど、それは「技術的に僕よりも"強い"人がたくさんいて、その人たちと密接に関わることができ、効率的なフィードバックをもらえること」。......文字にするとびっくりするくらい目新しさがないね。自分でもびっくりしている。
そしてきっとこれは、はてなじゃなきゃ得られないか、というとそういうわけでもないと思う。なので人によっては「釣りタイトルかよ!」と思われてしまうかもしれないけど、「はてなに入って良かった」と僕が思うきっかけになっているので釣りではないと思う。ここまでエクスキューズばかりしていて良くない。
話を戻すけど、今回の話は実はこないだのエントリ Unixプロセスとリソースの基礎を再確認した - えいのうにっき にも書いてあることとほぼ同じではある。
僕の所属している会社・はてなでは「メンター制度」というものがある。 はてなに所属する全てのエンジニアに、誰かしら(グレード的に自分より上となるエンジニア)をメンターとしてつける、という制度。 メンターとメンティーは月に一度、1on1を実施する。 自分はセールスエンジニアという特殊な職種ではあるが、メンターとしてシスプラ(インフラ)部門の エンジニアの方に付いて頂くことになった。このことは僕にとって、とても有り難く、心強い。 (中略) そういったところの必要性や課題感(あと、今の自分のレベルも)はメンターもよく理解してくれていて、 その上で、ひとつずつ身に付けていきましょう!と言っていただいているのもまた非常に有り難いところ。 この本を読んでいるのも、その一環。
今月に入ってから、Unixプロセスの基礎に関するエントリをいくつか書いていて、それは なるほどUnixプロセス ― Rubyで学ぶUnixの基礎 - 達人出版会 という本を読んでいるからなんだけど、そもそもこの本に出会えたのは、「今の僕が身につけたほうがいい要素」、ということで僕よりも"強い"人が教えてくれたから。
僕よりも"強い"人が僕をみて、二、三、会話をして、「ここ、勉強しといたほうがいいですねー」といって、僕の不足を自覚させてくれるのとセットで、その不足を補う具体的なショートカットも提示してくれる、この効率の良さ(効率、といっちゃうと味気ないけど)が、良かったと思っていること、なわけだ。
で、実際言われたとおりにやってみると、自分の中の"点"と"点"がどんどん繋がっていく感覚があって、これがまたとてもたまらない。今はUnixプロセスについて見直しているけど、次は何をやるべきだと教えてくれるのか?が、楽しみでしょうがない。
"強い"人との「二、三の会話」についてなんだけど、最初は話しながら、なんというか肩身が狭いような思いもあった。「いびつな理解でここまで来てしまってすみません...」というような気持ちを感じながら、とはいえそれは隠してもしょうがないので、そこは正直に話した。そしたら相手("強い"人)は、別に現時点での僕の"不足"を意に介する様子も見せず、前述の本の存在をおしえてくれた。
今、僕が身につけられていないことで、「身につけたほうがいい」とその人が思ったことをズバズバと言ってくれる。ありがたいことに、僕がセールスエンジニアという特殊な立場だからといって甘やかしたり、見逃してくれることはない。だから、もし自分のことを甘やかしたり見逃してくれたりする存在があるとしたら、それは自分だ。
この仕事に就いてから、「セールスエンジニアって、○○することはできるの?」といったことを聞かれることがある。「セールスエンジニアという職業の天井」を気にしてくれているような質問。僕も少し前まではその質問をする側だったのでその気持ちはよくわかる。
でも実際にはてなのセールスエンジニアとして働いてみて思うことは、結局、「セールスエンジニアだから○○しないでいい」ということを決めてしまうものがあるとすれば、少なくともはてなにおいてはそれは「自分」だ、ということ。そしてそんな職域こそ、僕が求めていたものだ(もちろん、なんでもかんでも手を出せればいい、というものでもないけど)。
今まであまり自分の職種やはてな内での動き方について表(このブログとか)に出せていなかったのは、自分自身、「自分の仕事って、つまるところなんなんだろう?」という迷いというか、軸を見つけられていなかったから。いや、正確には今もまだ確固たるものが自分の中に築けているかというと自信のない部分はある。だから、ゆっくりと、にはなると思うけど、今後も「よかったこと」、不定期的にでも書き出していきたいと思う。
同じく、ゆっくりとでよければ、になるけれど、直接会えばあれこれお話ができることもあると思うので、興味を覚えた方は僕に声を掛けてもらえればと思います。
少々熱っぽいエントリになってしまったけど、明日でちょうど、はてなで働きはじめて(入社しましたエントリを書いて)満3ヶ月になる。試用期間も終わる。そんなときにこんなエントリを書こうと思い立ったわけで、タイミング的には出来過ぎだなー、というかんじなんだけど、ほんと、たまたまです。
まだ3ヶ月、いや、もう3ヶ月。今のところぼくはまだ、はてなからなにかを受け取ってばかり。ちょっとずつでもいいから積極的に働きかけていきたいと思う。